2007年12月06日

「18病院たらい回し…男性死亡」で見えるこの国の低レベルな医療現場

またもや医療の現場でやりきれない事件が勃発した。近隣の病院から相次いで搬送を拒否され、挙句にはその命まで絶たれてしまった。

兵庫県姫路市の男性(66)が6日未明、吐血するなどして救急搬送された際、近隣の18病院が医師の不在などを理由に受け入れを拒んでいたことが分かった。男性は最終的に約30キロ離れた市外の病院に2時間近くかけて搬送されたが、途中で病状が悪化。搬送先の病院で死亡が確認された。市消防局は「最善を尽くしたが、いろいろな条件が重なり受け入れ先を見つけるのに時間がかかってしまった」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071206-00000939-san-soci


医療現場では過去の教訓は生かせないのだろうか?昨年8月にも妊婦がたらい回しにされて死亡する事件が起きたのは記憶に新しい。

私がもっとも解せないのは、「専門の医師がいない」「ベッドがない」といった受け入れ拒否の理由だ。このような理由で人の命を絶ってよいものだろうか?

「専門の医師がいない」のであれば、専門医の到着まで診ることはできないのだろうか?そして「ベッドがない」といったお粗末な理由はおおよそ医療に携わる者の発言とは思えない。これは男性の症状に対応した専用のベッドのことかもしれないが、最善の手を尽くそうと考えるのが医療者の義務ではないのだろうか。

このような事件を繰り返すにあたり、「事なかれ主義」のような他人任せの意識レベルの低さが起因しているような気がしてならない。

システム上の問題もあるだろう。例えば使用病床数の把握、専門医の在勤状況など一括での管理システムが救急本部に備わっていれば、的確で早急な搬送が可能である。今回のケースで言うと市外の赤穂市民病院へは、ものの30分もかからずに搬送できたはずだ。

日本の医療は総じて先進国との比較で立ち遅れているという。政府が早急にもっと踏み込んでこれらに対応しなければならない。新しい議員宿舎建設などにうつつを抜かしている場合ではないのである。このままでは日本の医療現場は「発展途上国」のままだ。


posted by セル at 16:50| Comment(4) | TrackBack(1) | 事件レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あなたみたいな現場を知らない人が一人前の口を叩けるこの国を憂います。

日本の医療は「発展途上」?
何言ってるんですか。世界規模で見ても日本ほど優れた医療システムの国は無かったんですよ。

それがどうしてこんなことになったか。
あんたみたいな有権者のせいですよ。
高齢者増加にも関わらず増税反対、医者給料高すぎ、医者の数減らせ・・・
こんなこと言ってた結果じゃないですか。


>最善の手を尽くそうと考えるのが医療者の義務ではないのだろうか
最前の手が受け入れ拒否って考えは頭に浮かばないのですか?

両手に重い荷物を抱えている状態で、さらに荷物持って、
なんて言われたらどうですか?
下手に手にして落としてしまうとマスコミ、国民のバッシング。
他の人に頼んでもバッシング。


この医療崩壊はあなたの所為であることを自覚してください。
Posted by at 2007年12月07日 07:41
従来は,大抵の当直医がほどほどの初期治療をして,一部重症患者さんを高次機関に送っていた訳です.

それが,「いつでも,どこでも,最高水準の医療」を求め,達成されなかった時に訴訟で負けたり,転送してもタイミングが遅れた,とかいう理屈でやはり敗訴するので,最初か ら診ない,となっただけのことではないでしょうか.

我々だって,患者さんのために医者であり続けるためには自衛しなければならないのです.

正直,この患者さんは世論とマスコミの被害者だと思います.こういう機会にこれまでの崩壊への流れを報道して欲しいものです,無い物ねだりなのは判っていますが.
Posted by isi at 2007年12月08日 00:49
従来は,大抵の当直医がほどほどの初期治療をして,一部重症患者さんを高次機関に送っていた訳です.

それが,「いつでも,どこでも,最高水準の医療」を求め,達成されなかった時に訴訟で負けたり,転送してもタイミングが遅れた,とかいう理屈でやはり敗訴するので,最初か ら診ない,となっただけのことではないでしょうか.

我々だって,患者さんのために医者であり続けるためには自衛しなければならないのです.

正直,この患者さんは世論とマスコミの被害者だと思います.こういう機会にこれまでの崩壊への流れを報道して欲しいものです,無い物ねだりなのは判っていますが.
Posted by ishi at 2007年12月08日 00:51
姫路市医師会長が消防局にきちんと抗議できるかどうかがギリギリのポイントだろうけど、すでに末端は意気消沈なのは確認済み。中には事情聴取を受けるかもと冗談を言っていた奴もいたが、今の情勢では本当に受けかねんと言ってやった。
中小病院も、医師でなくても心ある住民には、分かる人には痛いほど分かるだろう。複雑な事情で、ああいった小規模病院が救急を支えてきた。消防局は医師・病院を敵に回すという、絶対にやってはいけない事をやってしまった。
ミスではすまない歴史的失政だと私も思う。
しかも確実に他地域に波及する。
Posted by コピペ at 2007年12月08日 12:54
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

医師は「魔法使い」じゃない。
Excerpt: ■「拒否」ではなくて「不可」「不能」では…。 <救急搬送拒否>交通事故の79歳女性死亡 福島(毎日新聞) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/h..
Weblog: ぷにっと囲碁!なブログ 〜囲碁とほっぺたが大好きな人の日々のつぶやき。〜
Tracked: 2007-12-10 20:07
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。